利益を上げるための業務の棚卸
経営は利益があって初めて成り立ちます。利益は、売上がなければ出てきません。だから、多くの経営者が売上をあげるために、売上になることばかりをみています。しかし、売上が上がっても利益が下がっていることもあるのです。「人件費や仕入れ原価が売上に対してどうなのか」ということを検証する意味で、『業務の整理』が必要になってきます。
採用の基準を明確にする
忙しいから、繁忙期に入るから、と多めに採用をし、パートや社員が手持無沙汰でいるために仕事を見つけて与える。その仕事は、「本来無くてもいい業務を無理に作ったもの」。それが、毎年あり、社内はやがて本来無くてもいい仕事だらけになる。だから、人を補充してもなんだか忙しく、結局また人員を増やさなければならなくなります。
属人的な経営からの脱却
仕事というものは本来、会社に帰属するものであって、個人のものではないのです。しかし、多くの会社では、業務の属人化がみられ、その人じゃなきゃその仕事は成り立たないようになってしまっています。とてもリスクが高いことに経営幹部及び管理職は気づいていません。
仮にAさんが急に倒れた場合、Aさんが抱えていた仕事はどうなるのでしょうか。何事もなく滞りなくスムーズに進むのか、進捗状況が全くわからない、書類やデータもわからない、最悪なのは何の仕事を抱えているのかさえわからない場合もあります。
今すぐできる業務整理の大きなポイント
業務は、誰でも「わかる」「できる」ように常に見える化をして、個人で書類やファイル、データを管理させない。部署で共有するようにします。そして、社内で全ての人員がしている業務を書き出させます。常に日報に業務内容がきちんと書かれてあれば、管理職は把握できているはずです。
書き出した業務を全て整理していきます。「今までしていたから」という理由で残すことは絶対にしないでください。それは物でいうところの「いつか使える」「何かに使える」と同じです。
ただし、最初に決める軸としては、業務の整理の前に「商品(サービス、顧客)の整理」を行うことです。前年対比の売上率と利益率を見極め、利益が何年も上がっていない商品は手放すということ。飲食店などはメニューが多いと手間と原価がかかりすぎているため絞る。それによって、その商品に関わる業務が整理できていきます。そして、利益が良い商品(サービス、顧客)にその分の力を注ぐことで利益はさらに上がります。
ブログ担当:廣澤克美
(現)エイブルCHINTAIホールディングス札幌支社長、
プランドゥリフォーム編集長を経て2011年独立。
2014年10月コレモッタ株式会社設立。
2017年一般社団法人日本専門家検定協会設立。
同時期上海オフィス設立。
専門分野:
5S・タイムマネジメント、思考整理、整理収納、食品ロス女性リーダー